既婚バイのHIV記録

HIVに感染した既婚バイの思いのまま記録するブログです。
エイズ発症はなくほぼ普通に生きています。
これからの人生とこれまでの人生、今の自分、家族、仕事など、思いのままつぶやいていきます。

真夜中の110

夜な夜なのコンビニ帰り。


店をでたら、『きゃーっ!痛、痛い』と、女の人のけたたましい声。


こんばんは。


お酒大好き、阿倍野春子。


あら、やだ。


若い男と女が揉めてるわ。


大丈夫かしら?と気になる私。


いつもなら、全く気にとめないけど。


あらら、あの男、植栽に女の人を突き飛ばしてるわ!


これは大変だわ!


警察、呼ぼうかしら。


いや、とりあえず、止めないと。


いやだわ、春子。


春子なのに、男気スイッチ。


道を渡って、近づく私。


あらやだ。


気がついた男が私に近づいてくるわ!


怖っ!


てか、身長でか。


体格よすぎ。汗。


ちょっと、私、暴力は嫌よ。


私の場合、もはや、痛いから嫌とかでなくてよ。


私の場合、殴られて口でも切ったら大変よ。


危険な血が飛び散って困るのはまわりの人。


そして、あなたよ!


あら、何?


私を掴んで、殴る気?


血祭りになったら自業自得よ。


そうなったら、貴方の腕を、
カリリ と噛んであげるわ。


智恵子抄のレモンのように。


私のなかで鎮められているウィルスちゃん達が、ぱぁっと、あなたの中に広がるわ。



あら、失礼。


ちょっと妄想したわ。


あ、みなさん大丈夫よ。
私、理性はある汝。
決して噛んだりしないわよ。



すると、


なにやら私に向かってきて、呟く男。



「あの、警察呼んでくれませんか?」



え? なんで?


拍子抜けな私。


なんで あなたから、SOS ?



え、呼びましょうか? と私。



だめー。呼ばなくていいから〜。


と、近づいてくる女。



ん? この人達は、何?



私と同じ、酔っ払い?



鞄盗られたんで。と、男。


確かに、小脇にがっちり、鞄の女。


しばらく、


警察呼んでください。


呼ばないで。


の、応酬を聞く私。


知り合いの酔っ払いどうし?


ボー然の私をよそ目に、また、揉めながら移動していく男と女。


あ、また、突き飛ばしてるわ。


ん〜。


一応、通報しとくわね。


数分後、遠くから2人を見守る私のもとへ、サイレンならしてパトカー登場。



女性はどこですか?


え、


ちょっと、揉めてるのは、
私じゃないわ。


あそこよ。あそこ。


駆け寄る警察官と2人が話こんでるわ。


よかった。


なのに、残った方のお巡りさんから、
私、事情聴取。


え、なんで?


お名前は?


あ、阿倍野春子です。


わたし、小腹がすいたから、肉まん買いにきただけよ。


聞き取り長いわ!


肉まん冷めるから、返してちょうだい。


も〜、なんで入ったの、
男気スイッチ。


でも、あの2人は、何だったのかしら。


きになるわ〜。


別れ話がもつれたのかしらね。


きっとそんなだわー。


やだ、肉まん、かたくなってる!

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