ケンジのいたずら
小学5年の春。仲の良いケンジという友達といつものように放課後遊んでいた。
当時、パソコン、といってもでっかいフロッピーディスクのようなものをいれて遊ぶゲームをいつもケンジの家でやっていて、学校が終わるときまってケンジの家にいた。
僕がいつものようにパソコンにむかってゲームをしていたある日、
背後からケンジがぼくに抱き着いてきた。
僕は瞬間固まった。
ものすごく胸の鼓動が強くなって動けなかった。
必死にゲームを続ける自分がいた。
次の瞬間、ケンジは僕のベルトに手をかけ、ぼくのことを脱がそうとする。
「ゲームができないよ。」
固まったままの身体で僕はその時できるだけの抵抗はした。
ケンジは、無言でぼくのズボンをおろし、上の服もむしりとった。
ケンジが背後から来たとき、ケンジはすでにパンツだけだった。
『ベットに寝てみて。』
「なんで」
『いいから』
ケンジは、どこから持ってきたのか、成人本の男と女が抱き合っているページを
開いていて、
『これって気持ちいいのかな。やってみようよ』
といい、ぼくの小さなJr.を口で愛撫した。
『みてみて、なんかねばるのがでてる。』
と不思議そうに話しているケンジは、大きくなったケンジJr.の先から
透明なネバネバを僕にみせてきた。
『何これ。』
と不思議そうに言うケンジを見ながら、ケンジに乗られた僕は、何もいえずにただ仰向けに時間が過ぎるのをまった。
バタン
誰かがかえってきた玄関のドアが閉まる音がした。
あわてて二人服を着て、僕は、ぶるぶる震えながら、ケンジの家を後にした。
この日の出来事は完全に僕のトラウマになった。
抵抗したい自分と好奇心の自分が入り交り、次に何をされるのかわからない
恐怖心と期待感が入り混じっていた時間だった。
成人誌。男友達の股間。
思春期がようやくはじまるこれからの時に、どれもはじめて目にしたものだった。
中学にあがるころ、それでも僕は彼女がいた。
中学生の付き合いなんてたかが知れているが、中学の時には何人かの女の子とお付き合いし、いっしょに手をつないで帰ったり、デートしたり、普通にお付き合いしていて、女の子とキスとかもしていた。
ただ、中学1年の夏ころから、なぜか、男の同級生が着替えたり、体操服とかをきていると、なぜかその股間にも目が行くようになっていた。
どうしても思い出す、あのケンジとの1日。
あの日のことがなければ、そんな思考はおそらく生まれなかった気がすると
僕は今でも思っている。