HIV感染におびえた数日 その1
ある日の残業中、経験したことのない頭痛、悪寒、倦怠感が僕を襲いました。
なんていうか、延髄蹴りをくらったかのように後頭部から崩れ落ちる感じです。
いきなりガクって膝をつくような。
(実際に延髄蹴りはされたことがないので、延髄蹴りというのはあくまでイメージです)
とりあえず、ロキソニンのんで寝て、微熱もおさまった感じで、次の日は普通でした。
「あ、薬が効くんだ。」と思ってひと安心。
ただ、経験したことのない不調が前日にあったため、念のため、近くのクリニックに。
抗生物質もらって3日間くらいは熱もなく順調。
4日目、喉痛がひどい。ん、これは、と思い、別の内科に。
「扁桃腺炎ですねー。ただ治りかけですよ。」ということで、さらにひと安心。
そしたら。。。
その日の夜、なんとなく、あなた、肌が赤くないですかね ? と思い、鏡の前に。
よく鏡をみると、胸のあたりに3つ、両腕に4つ赤身のある発疹。
やばい。絶対やばい。これ来たかも。
発疹とか30年ちかくでたことない。。。うぉーって、心のなかで叫びながら、
しばらくあたふた。
寝よ。とりあえず、寝よ。考えても仕方ない。寝よ。
翌朝、胸の発疹5つ、両腕に8つ、四肢のつけねと両くるぶしのあたりに赤紫の皮疹。
ダメだー。大きい病院にいこ。
「すみません。HIVの検査してください。数カ月前に関係もった方に暴露されました。」
『そうなんですか。とりあえず、口の中見せてもらえますか ?
あー、ありますねー。○○○班。 最近、関西空港とか行きました?』
「あ、行きました。関空、成田、羽田、大阪駅、京都駅、たくさん行ってます。」
『麻疹の可能性ありますねー。』
「え、はしか?」
『麻疹の時にできる白い○○○班が歯茎の根元にありますよ。最近、流行ってますから。』
『とりあえず、無菌室に行って、はしかの検体とります。で、HIV検査もやりますか?』
「はい、お願いします」
『はしかの結果は2、3日かかります。HIVも1週間後ですね。』
麻疹 !?
その可能性は全く想定してなかった。
ていうか、麻疹であって欲しい! 頼む!!
と思いながら、その日は、病院を後にしたのでした。