既婚バイのHIV記録

HIVに感染した既婚バイの思いのまま記録するブログです。
エイズ発症はなくほぼ普通に生きています。
これからの人生とこれまでの人生、今の自分、家族、仕事など、思いのままつぶやいていきます。

生命保険加入の是非

今日は割と真面目な内容です。


生保については内容としてブログに記載するかどうかずっと悩んでいましたが、やっぱり書いておこうと思います。
このブログの内容が、読まれた方の為になるかどうかは各自の裁量で判断してください。
結果、長く書いてしまいましたが、例によってご容赦ください。



社会人になってからというもの、生命保険に加入することが有効か無効か、案外、世の中では人それぞれ判断がわかれているということを知りました。
前に「クスリマス」のブログで触れたことがありますが、母親が長らく生保の外務員をしながら、常々、『生命保険はできるだけ入っていたほうがいい』、と言ったことが僕の中では定着していました。


それが理由で生保というのは世の中の人のほとんどが加入しているものだと思っていたから案外加入していない人がいたり、『そんなものは全然必要ないよ。無駄以外の何物でもない。その分を自分で貯金するか有効に使った方がまし。』という同僚がいたりしたときには少々驚いていたのが事実です。


ただ、僕は、生命保険は税金と同じく最初から必要な支出の一つとして考えているので、無駄という発想はそもそもなく、最初から自分がもらう給料のうちで、使える枠のお金から冒頭から除外されています。


もちろん、万が一の時の保険という発想なので、ずーっと、すべて掛け捨て。
今でこそ、貯蓄型の年金保険や学資保険などにも加入していますが、純粋な生保や医療保険などはやはり今もすべて掛け捨てです。
唯一、医療保険の単体の加入なら、僕もそれは正直無駄かなー、と思いますが、いまのところ支払続けています。


医療保険単体については、実際に、多くの生保セールスマンも無駄だという人が多いから多分そうなんだと思います。


僕の中では、生命保険 = 思いやり = 残された周りの家族たちへの思いやり であるから、そもそも、独身の人が生保に加入しないのはわからないでもないです。
でも、社会人なら自分に何か万が一の時に自分の葬式代くらいは貯蓄しておくか、それを賄うべき程度の保険には加入しておくべきでないかと思います。
普通に人がなくなって簡単な葬式をして火葬してとかやったらやっぱり300万くらいは必要なわけですから。
もっとも、そもそもそれだけの費用がかかるのもどうかと思いますけど。



で、本題です。


僕のブログを見ている方がどういうカテゴリーの方々なのかはわからないですが、結論からいうと、少なくとも、①ゲイの方、②性的に男性趣向の強いバイの方、③いわゆる性的な風俗やビデオキャストなどの性的サービスを職業にされている方、要するに、HIVの感染リスクが高い方については、生保の加入をできるだけお勧めします。


とりわけ、総合型の死亡保障のタイプで、「障害者保障特約」がついているもの、且つ、「払込免除特約」をつけることも忘れずに加入するとベターです。


毎月の保険金がいくらになるかは、加入年齢や保障額でだいぶ違いがあるので窓口で相談されてください。大手の日系の生保会社ならばだいたい取扱いがあると思います。


繰り返しますが、ここに記載することはあくまで、個人的な見解ですので鵜呑みにする必要はありません。
ただ、HIV感染のリスクが高い方は、やはり備えておくと良いかと思います。


僕自身は偶然にも生命保険に加入し続けていてよかったと、結果的に思いました。
もっとも、健康なのが一番なので、掛け捨てで掛け金がそのまま無駄になったとしても、「健康なほうが良かった」ということは、言うまでもありません。
因みに、僕の場合は、これまで掛け捨ててきた金額はだいたい1100万くらいです。


付き合いもあり、いくつかの保険会社でその他の保険も入っていますが、
とりあえず、そのうちの一つについて、実際に僕の例で、紹介します。
多少、生々しいですが気にしないでください。


僕の生命保険の内容は、50代半ばで更新型(その更新年齢で掛け金が今の掛け金のおよそ3倍になる)、上限70歳の総合型の掛け捨て保険です。
保障内容は、
(1) 通常の定期保険(死亡保険) (7000万) に加えて、特約として、
(2)「3大疾病保障特約」(2000万)
(3)「身体障がい者保障特約」(2000万)
(4)「介護保障特約」(2000万)
(5) その他、「総合医療保険など」が終身タイプの
合計1億3000万の死亡保障に加入しています。


これに、(2)(3)(4)の特約事例支払事例に該当した際、その後の保険料がすべて70歳まで免除される「払込免除特約」などにも加入しています。


僕の場合、すでに障害者手帳が発行されていて、等級は 2級 です。


上記の(3)の障害者特約は、障害者手帳1~3級の取得で条件に該当します。
保険会社にも確認しましたが、実際の障害の内容については、現在のところ支払有無の確認作業となる条件ではないようですので、僕の場合、(3)の2000万の保険金支払がまず確定です。


もちろん、保険金ですので、
現在の僕の保険契約の加入日がいつなのか?
その加入時の告知内容に問題がなかったか ?
などの、通常の保険金支払い条件として、加入時点での必要な審査はあると思います。


が、僕の場合は、HIV初期感染を疑って通院した日よりも1年以上前に現在の保険内容に切替えていて、障害者手帳の申請時期も必然的にそれ以後になるわけなので、保険会社の支払審査に影響する要件は全くありません。


また、「払込免除特約」に加入しているため、今後70歳までの毎年(毎月)の保険料の支払いが不要となりますが、保険の補償内容としては、(3)の障害補償以外は有効で、(1)の死亡保障、(2)三大疾病特約、(4)介護特約等の合計1億1000万円分が70歳まで保障されることになります。


僕が、70歳までの間に、癌などの三大疾病になった場合は、その時点で2000万、介護が必要になればその時点で2000万が支払われます。
70歳までに死亡すれば、総額として、今回支払をうける(3)の障害補償の2000万を差し引いた、合計1億1000万が総額として支払われることになります。


因みに、現在の毎月の保険料は7万後半台ですが、正直、この支払が不要となることは、かなりおっきいです。


不謹慎かもしれませんが、HIVに感染した以上、70歳までにそれが原因かどうかは不明にしても、様々な病気にかかるリスクは健常人よりも高くなっているのは間違いがないので、かなりありがたい保障内容です。


HIVに感染せずに健康にすごせるほうが何百倍も良いに決まっているのですが、もはや結果論として、この保険は、備えておいて良かったとつくづく思います。


そして、保険金の掛け金についてですが、僕の場合は、比較的高額支払な部類に入るのかもしれませんが、「死亡保障」に「障害者保障特約」と「払込免除特約」だけ加入したりもできるので、ご年齢や保障金額の設定によっては、若い方でも、毎月1万円程度からでも設定が可能かもしれません。
実際の日々の生活があるので無理な出費となるならば避けた方がよいかと思いますが、保険金のありがたみは、やはり、万が一の事態となり、必要となった時にわかるものです。


もし生保会社での掛け金の支出が予算的に厳しい方は、掛け金が安い、共済タイプ、つまり、JA共済、都民共済とか県民共済みたいなやつがあるのでこちらを検討されるとよいかもしれません。こちらにも、保障内容が多少手薄くはなりますが、同様なものはあるようです。ただ、僕は、共済関係の保険には加入していないので、こちらの実際の保険金支払い条件などは、やはり細かく確認しておく必要があるかと思います。



今回、僕は、保険金の支払い等の相談に行くのにかなり躊躇しました。
というのも、今回の申請をすることで、今後の保険掛金が上がったり、最悪の場合、今加入しているすべての保険が今後無効になったりするのかもしれない、と思っていたからです。


ぜんぜん違いました。


もっとも、そもそも、HIVをさらに人に知られることになるので、できるだけ避けたかったこともあります。


実際に障害者手帳を取得してからだいぶ月日が経っています。


もし、もっと早く保険会社に相談にいっていれば、何カ月分ではあるものの、もっと手前で、生命保険料の支払いが免除になったのだなって思いました。


そんなこともあり、今回のブログに書くことで、多少、他の方の役に立つのであればと思い書いた次第です。



もっとも、保険の支払い条件などは日々刻々と変化するものなので、もし加入をご検討されるのであれば、最新の条件を確認して、加入されてください。


ただ、くれぐれも保険制度の悪用を考えるのはやめてください。


また、すでにHIVの治療を病院でうけられている方は、おそらくこのタイプの保険には加入できません。

緩和型の生保などの商品は新しくできてきていますが、同様なものがあるかどうかはわからないです。



最後に、今回の生保での相談がきっかけで、せっかく、制度がいろいろとあるのならば、やはり、使えるものは使ってよいのではないかと思いました。


僕は、HIVの治療費については、健康保険の負担(3割負担)で、毎月約7~8万程度の医療費を支払っていますが、自立支援医療の制度を使えば、人によって条件は異なりますが、HIV治療に関する医療費負担は、ひと月の最大条件の2万円の支払いで済むようになり、年間24万まで抑えることができます。


言いようによっては、HIVにかかると最大年間24万の医療費は誰でもかかるわけです。
もちろん、無料の方もいます。ただ、一般的に、全額負担だと年間最低270万くらいになるはずなので、実に、社会保障の制度には感謝です。
正直、僕の給料から天引きされてきた社会保険料などの合計は、全額負担の治療費に同等程度なものがあるのでこれまでかなり不満がありましたが、その他の保障のことも考えると、やはりいろいろと社会保障制度にも本当に感謝です。

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