既婚バイのHIV記録

HIVに感染した既婚バイの思いのまま記録するブログです。
エイズ発症はなくほぼ普通に生きています。
これからの人生とこれまでの人生、今の自分、家族、仕事など、思いのままつぶやいていきます。

チアキへのほのかな初恋 1

最近、成田凌が少しお気に入りな僕です(^-^)


さて、今日のブログは、中学編の続きです。。。






中1の夏が過ぎ、ミイからのデリートと中学最初の夏合宿を経験した僕は、新学期の席替えでチアキという女の子の前の席になった。


チアキは、病的とも思えるくらい色が白く、透き通った肌をしていて、髪は茶色く、乱れのないストレートヘアだった。


少し自然な感じの茶髪が、見ようによってはヤンキーにも見える容姿だったが、顔自体の造作は美しく清廉さがあり、色素の薄いグレー系の瞳がまた知的で、そこからたまにみせる品の良いアルカイックスマイルが僕の心を毎日弄んだ。


ただ、たまに眼光が鋭いときがあり、ふと、流し目のように視線を切られると、別の意味でドキドキした。



僕にはそのチアキのみせるギャップがたまらなかった。


あのアルカイックスマイルは、宮家に支えても十分に通用する品を感じた。




廊下のある窓際の席で、僕は、壁に背をあてて横向きに座り、教室を見渡すそぶりで、毎日チアキと何気ない会話をした。


兄弟いるの?とか、好きな芸能人は?とか、本当にたわいもない中1の会話。


特に仲が良いとか気があうとかいうわけではなかったが、チアキと目があった時のドキドキ感がすきで、用もないのに、後ろを振り向いては話しかけた。


あとで気づいたが、僕はチアキの前の席に座った最初の日に一目惚れをしていたのだと思う。


席替えがあるまで、チアキの存在に気がつかなかったのかが疑問なくらい、一目惚れをしていた。


普通、中1の一目惚れなんて、そのまま何もなく終わりそうなものだか、ミイとのことがあり、その経験は、僕の女性への不信感を芽生えさせることにはなったが、自分から気になる子に積極的にいく、という点では、多少プラスの経験にはなった。


やはり、僕は、基本ポジティブだと思う。



チアキは帰宅部だったので部活帰りに一緒に帰るようなチャンスはなく、また、日が暮れた放課後に、帰り際、告白するというようなシチュエーションもなかなか生じなかった。


教室の席でいつものように後ろむきでチアキと話をしていたある日、チアキが、高校生のアマチュアバンドのライブに行くという話をしてきた。


世の中的には、確かBOOWYが解散するとかしないとかの頃で、ブルーハーツやジュンスカが頑張っていたかな。
時代は、いわゆる、第1次アマチュアバンドブームである。


「チーちゃんは、誰とか聴いてるの?」


そう、僕は勝手にチアキのことを、チーちゃんと呼んで、距離感を自然と縮めようとしていた。




『尾崎豊』と『BUCK-TICK』




おっと、いきなり回答のハードル高い、と思った。


かろうじて尾崎豊はわかるが、バクチクは、当時、僕、全然知らなかった。


いま、思えば、尾崎豊は兎も角として、バンドで、バクチクをチョイスするのは、なかなかセンスがいい女だった気がするのは、僕の気のせいか?


というか、そっち系?って思った。


チアキの見た目とのギャップがものすごく、その回答に、宮家のような面影は消え去った。



僕はまだまだ王道の昭和最後のアイドル路線。


浅香唯や風間三姉妹、ま、中村由真が、当時好きでしたかね。
ただ、脚が綺麗な女性が好きで、女の人、という視点だと、森高千里が良かったです。


美脚好きの視点としては、
石川秀美 → 森高千里 → 菜々緒
となります。


アイドル的な存在としては、別格に、宮沢りえがいましたが、りえママ登場のおかげで、将来、この女は、この母親のようになる、と思ったとたん冷めた。



ある日、どんなものかと、チアキから、バクチクのテープを借りた。
カセットテープは、また、想像もしてなかった鉄の塊で出来ていて、バカ重いメタルテープだった。


ほんと、見た目とのギャップがものすごい。


確か、シングルタイトルかアルバムの名前か、ハッキリ覚えてないが、悪の華、とかだったかな。


カッコいいかもとは思ったが、残念ながら、当時の僕には、まだ、成長が追いついていかなかった。


チアキは、似たようなビジュアル系の高校生コピーバンドにどうも好きな人がいたようだった。


だいたい、このパターン、チアキが好きな高校生は、差し当り、ボーカルかギターあたり、と推測したが、ベース だった。


なんともシブい好みである。


うんと、どこまでも、見た目とのギャップがある選択するな、と思った。



バンドのライブがある土曜日の夕方、たまたま、台風で、室内での部活の基礎練習が早く終わった。


小さなライブハウスが会場なら行き先がわからなかったか、たまたま、市民会館のような場所が、その日は会場だと話していたから、僕の記憶にその会場の名前が記憶されていた。


よし、行ってみよう!


僕は自転車をこいで、片道30分程度の道のりを急いだ。


知り合いなら、入場は招待券でただかもしれないが、面倒なので、なけなしの500円を入り口でボランティアのような方に払い
会場の中でチアキを探した。


思ったよりも満席で、チアキは簡単に見当たらなかった。


しばらくすると、最近、聞いたような、あのメタルテープの中にあった音楽がながれてきた。


あ、このバンド!!もしや。


客席の左前方はスタンディングになり、僕は、その中に、チアキと思われる後ろ姿をみつけた。


続けざま、僕は、ベースの高校生を探した。


わ! ギター2人おるがな。てか、どっちかが、ベースなん?


右、左、どっちやねん!
てか、髪と化粧で、顔、わからんがな!
顔、おがんだろー、ってきたのに!


ま、雰囲気、どっちもカッコいい。
大人や。
負けたわ。
とりあえず。。。


だけど、てか、さっきまでのバンドに比べて、ヘタくない? ボーカル?


ボーカルだけ、なんか微妙。。。
ちょっと、ノリにくい。。。



ライブは20組くらいのバンドで、合同でやっていたようだが、そのコピーバンドは、ラス前の演奏だったみたいで、そのあと、すぐに、会場はお開きとなった。



建物の外で、チアキが、さっきのバンドの高校生を待っているのか、友達と楽しそうにしているのをみながら、様子を伺った。


しばらくすると、背の高いかわいい高校生らしき男がチアキに近づいた。


それが、あのベース?の高校生かはわからなかったかが、仲良さそうに話していて、僕は自分勝手にも、かなりその高校生らしき男に嫉妬した。


チアキに声をかけたかったが、会話が終わりそうな雰囲気もなく、絶妙な距離の高校生とチアキが、いまにも、肩を組んだり、最悪、キスしたりしそうでみてられなかった。


僕は、その会場を後にし、来た道を全力で自転車で帰って行った。



チアキに月曜日に聞いてみよう。


BUCK-TICK良かった!って、テープ返しながら。



と、おもいながら全力で自転車をこいだ。


ライブが終わるころには、すっかり台風は通り過ぎていたが、道路の水を跳ね上げる僕の自転車のタイヤは、僕の白いダンガリーシャツを、茶色の水玉模様のシャツにかえていた。



そして、あの後、2人が、ど〜なったのか?


それだけは、どうしても、頭から離れなかった。


恋愛経験値が低い僕には、どうしても、最悪な方向に想像が働き続けた。

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